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このページでは、「タンパク質と身長の関係性」について紹介しています。お子さんの身長でお悩みの方、タンパク質と身長の相関関係について詳しく解説していますので参考にしてください。
健康的な成長期のサポートに必要な栄養素の1つに、タンパク質が挙げられます。タンパク質は、血液や骨、筋肉を作るために欠かせない栄養素です。成長に伴ってタンパク質の必要量も増えるため、子どもの身長や体重などの変化を確認しながら、タンパク質を摂取していくことが大切です。
1日あたりのタンパク質摂取量と平均身長の高さには、強い相関関係があるということが論文で発表されています。データ解析の結果、世界の男性の平均身長172.9cm(中央値は173.0cm)であることが明らかになりました。女性の平均身長は160.4cm(中央値は160.6cm)です。男性の平均身長を国別にチェックすると、オランダ184cm、アメリカ179cm、日本172cm、タイ167.5cm、カンボジア162.5cmとなっています。
1日あたりのたんぱく質摂取量は、オランダは105g、アメリカ115g、日本95g、タイ58g、カンボジア53gを摂取しています。
上記の結果をみると、平均身長の高い国はタンパク質の摂取量が多いということがわかります。平均身長の高いオランダ、アメリカと平均身長の低いタイ、カンボジアのタンパク質摂取量を比較すると2倍の差があります。
論文では、「高品質タンパク質」「低品質タンパク質」と身長の関係についても記載されています。高品質タンパク質は動物性タンパク質(魚・豚肉・乳製品)、低品質タンパク質は植物性タンパク質(小麦など)と定義されています。
この2種類のタンパク質をどう摂取しているかで、平均身長がどのように違うのかグラフであらわされています。その結果、高品質タンパク質の割合が高いほど平均身長が高くなっていました。つまり、動物性たんぱく質を多く摂取すると、身長は伸びやすいということなのです。
乳製品も動物性タンパク質で「高品質タンパク質」に分類されます。平均身長が高いオランダでは、高品質タンパク質の割合が高いのですが、別のデータを見ると「乳たんぱく質は、オランダ・フィンランド・スウェーデンで頻繁に消費されている」という結果が出ています。要するに、乳製品を多く摂取すると高品質タンパク質の割合が高くなり、身長が伸びやすくなると考えられます。
そして、日本人も「乳糖耐性」が低い人が多い傾向にあります。乳製品を摂取して調子が悪くなる場合※は、タンパク質を含むほかの食品で補うと良いでしょう。
※牛乳を飲むと腹痛をおこしたり、下痢をしてしまう人は、乳糖耐性が「低い」状態です。
タンパク質の中でも、肉や魚などの動物性タンパク質の摂取量と身長には大きな関係性があり、しっかりと摂取していると身長は伸びやすい傾向にあります。しかし、栄養素は単体ではなくチームで働くため、たんぱく質だけを大量に摂取すればいいわけではありません。規則正しい生活を送りながら、バランスのとれた食生活を意識していくことが重要です。
当サイトの記事は、“身長先生”こと東京神田整形外科クリニック・田邊雄院長監修のもと作成しています。
体質性低身長のお子さん等を対象とした自費診療の「身長外来」は、5歳0ヵ月~男子14歳0ヵ月/女子13歳0ヵ月までが受診推奨年齢となります。詳しくは、身長先生へお問い合わせください。
■所属学会:日本整形外科学会、日本再生医療学会、日本成長学会
■資格:医師、医学博士、整形外科専門医
■専門:体質性低身長、膝の再生医療
2011年、金沢医科大学医学部卒業。順天堂大学医学部附属順天堂医院関連施設での研修・勤務を経て、2019年に西新宿整形外科院長就任。翌2020年に「東京神田整形外科クリニック」を開院。
このコンテンツは、子どもの成長のための情報発信を目的に、全研編集チームが取材・作成しています。各ページにて、“身長先生”の専門領域である「小児体質性低身長治療」や、年齢別にみる生活習慣のアドバイスも紹介していますので、ぜひご覧ください。