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ビタミンDは骨にどんな影響があるの?

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「身長を伸ばすにはビタミンDが大切」と聞いたことがあるかもしれません。ビタミンDを摂ると骨にどんな影響があるのでしょうか?ここでは、ビタミンDの役割とビタミンDの摂取量、ビタミンDが含まれる食品について詳しく解説します。

目次

ビタミンDの役割

ビタミンDは、直接的に身長の伸びには関係しません。しかし、ビタミンDが肝臓や腎臓で活性化されると、腸管からのカルシウムの吸収が促進されます。カルシウムは骨の形成に大きく影響します。ビタミンDは、骨を丈夫にするために必要なのです。ビタミンDの摂取によって、O脚や骨粗しょう症が改善したという効果が報告されています。

ビタミンDが不足すると、カルシウム吸収の低下による低カルシウム血症になります。骨が軟化する可能性があります。特に妊婦や授乳婦は気をつけなければいけません。小児の場合は、骨の成長障害で姿勢が悪くなったり、足の骨が曲がったり、くる病になったりといった影響が考えられます。高齢になると骨粗しょう症になりやすいです。

ビタミンDの摂取目安量

1日の摂取の目安量は、18歳以上の男女ともに8.5㎍、耐用上限量が100㎍です。日本人の8割はビタミンD不足、4割は欠乏していると言われています。日本人にはビタミンD不足が多いですが、摂取しやすい栄養素です。過剰摂取は健康に悪影響を及ぼすため注意しましょう。※単位(㎍/日)

 
年齢男性目安量 男性耐容上限量 女性目安量 女性耐容上限量
0~5(月) 5.0 25 5.0 25
6~11(月) 5.0 25 5.0 25
1~2(歳) 3.0 20 3.5 20
3~5(歳) 3.5 30 4.0 30
6~7(歳) 4.5 30 5.0 30
8~9(歳) 5.0 40 6.0 40
10~11(歳) 6.5 60 8.0 60
12~14(歳) 8.0 80 9.5 80
15~17(歳) 9.0 90 8.5 90
18~29(歳) 8.5 100 8.5 100
引用元:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html)

水溶性ビタミンと脂溶性ビタミン

ビタミンDは、水溶性のビタミンCとは異なり脂溶性です。水溶性ビタミンは、文字通り水に溶ける性質で、尿としてすぐに排出されます。摂りすぎに注意する必要はあまりありません。脂溶性は脂に溶ける性質です。脂に吸収され体内に留まります。脂溶性であるビタミンDは体内に留まりやすいため、過剰摂取すると様々な障害を起こす可能性があります。ビタミンDの過剰摂取で起こるのは、高カルシウム血症です。血管壁や腎臓、心筋、肺などに多量のカルシウムが沈着してしまいます。腎機能障害や食欲不振、嘔吐、神経の興奮性の亢進などの症状があります。

ビタミンDが豊富な食べ物

  • 鮭1切れ(80g):25.6㎍
  • サンマ1尾(100g):11㎍
  • ブリ1切れ(80g):6.4㎍
  • まあじ1尾(80g):6.3㎍
  • しらす干し(半乾燥品)10g:6.1㎍
  • しいたけ(乾燥)2個(6g):1㎍
  • しいたけ(生)2個(30g):0.1㎍
  • エリンギ1/2パック(50g):0.6㎍
  • 卵1個(65g):2.5㎍
  • 鶏もも肉(皮つき)1/2枚(150g):0.6㎍
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田邊 雄 院長【監修】
東京神田整形外科クリニック 田邊雄 院長

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■所属学会:日本整形外科学会、日本再生医療学会、日本成長学会
■資格:医師、医学博士、整形外科専門医
■専門:体質性低身長、膝の再生医療
2011年、金沢医科大学医学部卒業。順天堂大学医学部附属順天堂医院関連施設での研修・勤務を経て、2019年に西新宿整形外科院長就任。翌2020年に「東京神田整形外科クリニック」を開院。

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