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このページでは、「亜鉛と身長の関係性」について紹介しています。お子さんの身長でお悩みの方、亜鉛と身長の相関関係について詳しく解説していますので参考にしてください。
亜鉛は、成人の体内に2グラムほど含まれていると言われています。成人の場合、そのほとんどが筋肉や骨などに含まれていますが、皮膚や肝臓、膵臓などの臓器にも存在し、身体作りに欠かせない栄養素です。
亜鉛の主な役割は以下の通りです。
亜鉛は、通常の食事による過剰摂取の可能性は低いと言われています。しかし、亜鉛の過剰摂取は、貧血や胃の不調、銅欠乏などの健康被害が生じるリスクがあるため、摂取量には注意が必要です。
日本人の食事摂取基準(2020年)※によると、1日の摂取基準は以下の通りです。
年齢/性別 | 男性推奨量(mg/日) | 女性推奨量(mg/日) |
---|---|---|
0~5(月) | ₋ | ₋ |
6~11(月) | ₋ | ₋ |
1~2(歳) | 3 | 3 |
3~5(歳) | 4 | 3 |
6~7(歳) | 5 | 4 |
8~9(歳) | 6 | 5 |
10~11(歳) | 7 | 6 |
12~14(歳) | 10 | 8 |
15~17(歳) | 12 | 8 |
18~29(歳) | 11 | 8 |
ドラッグストアなどに行くと、亜鉛が含有されているサプリメントがさまざま販売されています。亜鉛のサプリメントは、大人用に作られているため、子どもへの安全性は確かではありません。亜鉛をサプリメントで過剰摂取すると、吐き気や食欲不振、頭痛、下痢などの副作用が見られる可能性があるため、注意が必要です。
亜鉛のサプリメントは、服用する医薬品と相互作用したり、その医薬品を阻害したりするおそれもあります。サプリメントで補うのではなく、バランスのよい食生活を心がけることが大切です。
2017年タイのシーナカリンウィロート大学から発表された論文をご紹介します。140名のタイの学生(平均年齢8.9歳)を以下のように分けて、半年間にわたりサプリメントを摂取、検証しました。
※2つのグループに身体計測(身長)に差はない状態でした。
半年後、偽薬(ブラセボ)を摂取した学生と、亜鉛サプリメントを摂取した学生の身長を比較し、どちらの方が身長が伸びたのか検証し、亜鉛の効果があるのかについて記載されている論文です。検証の結果、亜鉛サプリメントを摂取したタイの学生は身長が伸びたことが分かりました。
また、日本臨床栄養学会の亜鉛欠乏症の診療指針(2018年)のデータには、亜鉛を摂取することによって身長が伸びたという結果が出ています。これらの論文やデータから、亜鉛を摂取すると身長が伸びる可能性があるということがわかります。
亜鉛は、カキや赤身肉などに豊富に含まれていることで知られていますが、飲み物である抹茶やココアにも含有しています。抹茶大さじ1杯の中には6g、ココア大さじ1にも6gもの亜鉛が含まれているため、手軽に摂取しやすいです。
亜鉛不足だと感じたときには、飲み物で摂取してみましょう。
亜鉛が豊富に含まれている食べ物を紹介します。身長を伸ばすためには、亜鉛などの栄養素を単品でたくさん摂取すればよいわけではありません。栄養素は単体ではなく、チームで働くため、偏りのないように摂取していくことが大切です。
食品名 | 亜鉛量(mg) | 食品の目安重量(廃棄部分を含む) |
---|---|---|
かき 養殖 生 | 14.0 | 1個(むき身):15g |
かたくちいわし 田作り | 7.9 | 1食分:20g |
しらす干し 半乾燥品 | 3.0 | 大さじ1:5g |
加工品 かつお節 | 2.8 | 1食分:2.5g |
豚レバー | 6.9 | 1人前:100g |
牛もも赤肉 | 4.8 | 1枚:200g |
牛リブロース | 4.5 | 1尾:200g |
切り干大根 | 2.1 | 1枚:2g |
あまのり焼きのり | 3.6 | 1枚:2g |
糸引き納豆 | 1.9 | 1個:30~50g |
当サイトの記事は、“身長先生”こと東京神田整形外科クリニック・田邊雄院長監修のもと作成しています。
体質性低身長のお子さん等を対象とした自費診療の「身長外来」は、5歳0ヵ月~男子14歳0ヵ月/女子13歳0ヵ月までが受診推奨年齢となります。詳しくは、身長先生へお問い合わせください。
■所属学会:日本整形外科学会、日本再生医療学会、日本成長学会
■資格:医師、医学博士、整形外科専門医
■専門:体質性低身長、膝の再生医療
2011年、金沢医科大学医学部卒業。順天堂大学医学部附属順天堂医院関連施設での研修・勤務を経て、2019年に西新宿整形外科院長就任。翌2020年に「東京神田整形外科クリニック」を開院。
このコンテンツは、子どもの成長のための情報発信を目的に、全研編集チームが取材・作成しています。各ページにて、“身長先生”の専門領域である「小児体質性低身長治療」や、年齢別にみる生活習慣のアドバイスも紹介していますので、ぜひご覧ください。